古川美術館の二つの作品展
伊勢猿田彦神社の美術館に大掛かりなカラクリ作品を、当時の宇治土公貞明宮司様からの、たっての依頼で神様の美術館に制作した。あれから11年になる。貞明宮司様がその後逝去され、現在は弟さんが立派な宮司となって努められている。その宇治土公家の「伊藤小坡の世界展」が古川美術館で開催されている。西の上村松園、東の伊藤小坡。猿田彦美術館で見た作品と違う、作品群が展示され、昔、日本画を志していたものとしてはゾクゾクする空間にしばし、魅了される。
分館・為三郎記念館では高北幸矢の世界展。
椿をテーマに「落花の夢」。艶やかなTAKAKITAワールドが広がる。この空間にこういう「あかいろ」が欲しいと思う日本人の感性にピタッとはまって、心地よい。高北幸矢のダイナミックな制作意欲はこれからも期待できる。素晴らしいインスタレーションである。杵屋六春の長唄「鷺娘」も杵屋六秋の三味線の深い音色と相まって、何故か椿の赤を感じさせいい企画。
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